家族

家族信託の手続きには踏むべき手順があります。実際に、家族信託の利用を検討しているならどのような手続きが必要か知っておきましょう。一つ目は、委託者と受託者との間で契約をする信託契約があります。契約書を交わすにあたって、財産の範囲や対象などをお互いが取り決めます。公的機関の証明は不要なため、手続きは楽ですがトラブルの元にもなるので専門家にアドバイスを受けておいたほうが良いです。信託契約では、詳しい内容を契約書に書き込んでおきましょう。二つ目は、委託者がなくなった後に法的効果が発動する遺言による方法です。遺言書を残しておくやり方で、公正証書遺言といった形にしておけば確実になります。遺言は、様式が厳しいため書き方を謝っていると無効になる可能性があるので注意が必要です。三つ目は、委託者と受託者との間で手続きをする信託宣言です。この方法だと、財産を委託者と先に分離しておく必要があります。ただ、財産について登録や公正証書などの意思表示がないと無効です。

家族信託の歴史

家族

家族信託の歴史を遡ること、1922年(大正11年)。当時は社会問題であった高利貸しの信託会社を取り締まるための法律でした。そして、第二次世界大戦以後、主に信託銀行が業務を行うようになり、主に経済界の資金調達や資金運用面で発展しますが、法律自体は改正されないままでした。経済成長と共に信託をもっと様々な投資手法で活用したい人が増えますが、一方で急速に高齢化が進む中、高齢者の財産管理や遺産承継を行う制度としても期待が高まり始めます。その結果、84年ぶりの2006年に大改正され、「家族信託」が登場。相続争い防止や認知症対策など、現代のあらゆる課題を解決する法律として注目されるようになりました。例えば、家族信託では家族信託契約を締結すると財産の権利と名義を分離して受託者に名義が移転するので、従来の後見制度や後見制度の家庭裁判所の許可が必要な事でも柔軟に対応できるメリットがあります。大変便利になっているようですね。